院長の千秋です。過去に北海道の歯科衛生士専門学校の紹介、歯科医師とは歯科衛生士とは?のコラムを書きましたが如何でしたか?今回は皆さま御存知かもしれませんが歯科衛生士になるためには?を書いてみました。是非一度ご覧ください。
歯科衛生士は、歯科医師の指示の下で、患者様の歯周病予防や口腔内の清掃、歯の磨き方の指導、歯の検査などを行う国家有資格者です。近年、予防医療への関心が高まっていることから、歯科衛生士の需要も増加しており、また歯科衛生士がかなり不足しているため、安定した収入とやりがいのある仕事として人気があります。
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歯科衛生士になるための過程
歯科衛生士になるためには、以下のステップを踏む必要があります。
1) 高校卒業
歯科衛生士養成機関を受験するためには、高等学校を卒業するまたは高校卒業に準じた資格が必要となります。
2) 歯科衛生士養成機関で学ぶ
歯科衛生士養成機関には、専門学校、短期大学の2種類があります。いずれの機関でも、3年以上の教育を受け、歯科衛生士として必要な知識と技術を習得する必要があります。
3) 歯科衛生士国家試験に合格する
歯科衛生士養成機関を卒業すると、歯科衛生士国家試験の受験資格を得ることができます。この試験は年に1回実施されます。合格率は90%を超えており、2024年の合格率は92.4%でした。
4) 歯科衛生士免許を取得する
歯科衛生士国家試験に合格すると、厚生労働大臣から歯科衛生士免許が交付されます。
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歯科衛生士養成機関の種類と特徴
歯科衛生士養成機関には、それぞれ以下のような特徴があります。
専門学校
- 3年制
- 比較的学費が安い
- 実践的な教育に力を入れている
- 大学への編入可能(北海道医療大学等)
短期大学
- 3年制
- 専門学校よりも一般教養を学ぶ時間が多い
- 大学への編入が可能な場合がある
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歯科衛生士国家試験
歯科衛生士国家試験は、マークシート方式で行われます。
試験科目は、人体の構造と機能(歯や口腔は除外)、歯や口腔の構造と機能、口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み、疾病の成り立ちおよび回復過程の促進、臨床歯科医学、歯科衛生士概論、歯科保健指導、歯科予防処置論、歯科診療補助論です。
参照 日本医歯薬専門学校
試験範囲は広く、3年間かけて学んだ知識をすべて問われます。
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歯科衛生士の仕事内容
歯科衛生士の主な仕事内容は、以下の通りです。
- 歯周病予防:歯周ポケットの清掃や歯垢除去、ブラッシング指導など
- 口腔内の清掃:歯石除去、フッ素塗布、義歯の清掃など
- 歯の検査:歯周病の検査
- 患者さんへの指導:口腔衛生に関する知識や技術の指導
- 滅菌消毒:歯科用器具の滅菌消毒
- 院内感染防止対策
- ドクターの介助アシスト等
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歯科衛生士の年収
歯科衛生士の年収は、勤務場所や経験年数によって異なります。近年は、訪問歯科や介護施設での勤務も増えています。
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歯科衛生士になるために必要な資格
歯科衛生士になるためには、歯科衛生士国家試験に合格する必要があります。この試験を受験するためには、上記の歯科衛生士養成機関を卒業する必要があります。
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歯科衛生士のやりがい
歯科衛生士の仕事は、患者さんの歯の健康や全身を守るという重要な役割を担っています。また、患者さんと直接接する仕事なので、感謝の言葉を述べられたり、患者さんの笑顔を見たりすることができ、やりがいを感じることができるため社会貢献に役立ちことができます。
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歯科衛生士になるための勉強方法
歯科衛生士国家試験に合格するためには、計画的な勉強が必要です。
- 専門学校の授業をしっかりと聞く
- 学校を休まない
- 参考書や問題集を使って復習する
- 過去問を解いて実力を試す
- 模擬試験を受ける
- わからないまたは疑問点は放置せず、担当教官に聞いたり質問すること
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歯科衛生士の将来性
歯科衛生士は、高齢化社会の進展や予防医療への関心の高まりから、今後も需要が確実に高まることが予想されています。また、訪問歯科、公的機関や介護施設での勤務など、活躍の場もかなり広がっています。
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まとめ
歯科衛生士になるためには、高等学校教育プログラムでの学習、歯科衛生士学校の試験合格、歯科衛生士ライセンスの取得、そして常に継続的な教育とスキルの更新が必要です。これにより、患者様に最高水準の歯科ケア治療を提供するための基盤が築かれていきます。歯科衛生士としてのキャリアは、患者様との直接的なコミュニケーション等、関係を持ちながら、口腔健康を促進し、疾患の予防や治療に貢献する貴重な役割を果たし、社会貢献に寄与するやりがいのある仕事です。
院長 千秋