こんにちは
院長の千秋です。
前々回投稿した入れ歯(義歯)のメリット・デメリットについて如何でしたか?
前々回の投稿でも説明しましたが歯を失った部分にきれいな白い歯を入れ、きれいに整った歯並びを得ることによって食事や会話を楽しむことや美しい笑顔を手に入れるためには入れ歯の選択は大変に重要なります。
前回は当院で取り扱っている保険適用の入れ歯(義歯)について説明しましたが今回は、当院で主に取り扱っている保険適用外の入れ歯(義歯)について説明させて頂きます。
バネのない入れ歯(ノンクラスプデンチャー)について (アンカーアミドデンチャー、ミラクルデンチャー、スマートデンチャー)
保険適用の従来の部分入れ歯は、歯に金属のバネ(クラスプ)をかけて使用しますがバネのない入れ歯(ノンクラスプデンチャー)は、金属の代わりにプラスチックまたはアクリル樹脂を使用して金属を使用せずに周囲の歯によって支えられる入れ歯です。
金属のバネを使用しないため、見た目だけでは入れ歯を装着しているかわからないくらい審美性に大変よく優れております。
以下にバネのない入れ歯について詳しく説明します。
バネのない入れ歯の構造と特徴
バネのない入れ歯は、金属フレームに取り付けられたポリアミド樹脂またはポリカーボネイト樹脂とセラミックなどの人工歯で構成されています。症例にもよりますが金属フレームを使用しない場合もあります。
バネのない入れ歯は、鉤歯と呼ばれる歯によって支えられ、金属製クラスプなどを使用せずに保持されます。そのため、見た目に対して全く違和感なく自然に見え、金属部分が非常に目立ちにくいという特徴があります。
従来の部分入れ歯と比較してバネのない入れ歯は軽量なものが多いです。
バネのない入れ歯の快適性と安定性
バネのない入れ歯は、鉤歯と呼ばれる歯によって支えられるため、保険適用の部分入れ歯と比較して非常に快適で安定しています。特に金属製のバネを使用しないため、口腔内での違和感がかなり軽減され、食事や会話中も安定して使用することができます。
バネのない入れ歯の審美性
バネのない入れ歯は、金属のバネが見える場所には一切存在せず、審美性が大変優れているため自然に見え、周囲の歯や歯茎と違和感なく調和します。また、アクリル樹脂やセラミックなどの人工歯は、天然歯とほとんど区別がつかないように作られているため違和感なくきれいに見えます。
メンテナンス
バネのない入れ歯のメンテナンスは、メーカーが指定した専用の洗浄剤を使用して洗浄清掃を行います。
指定以外の洗浄剤を使用するとひび割れや変色変形を起こし、保証の対象外となることがありますので注意して下さい。
また定期的な歯石除去や歯のメンテナンスを行い、入れ歯の状態をチェックし、必要に応じて調整や修理を行うことが非常に重要となります。
バネのない入れ歯の価格は?
バネのない入れ歯の価格は、お口の中の状態(残っている歯の本数や咬み合わせ)、患者様がどのようなバネのない入れ歯を希望するか?(特に審美性や快適性)また使用される材料・素材や各々の歯科医院によって異なります。一般的には、保険適用の部分入れ歯よりも高価ですが、その快適性や審美性から見れば、その価値は高いと言えます。
まとめ
バネのない入れ歯は、部分的な歯の欠損を補う選択肢の一つであり、その自然な見た目と優れた快適性によって多くの患者様に選択され利用されています。歯科医師の的確な診断とベストな治療計画のもとで、歯科医師と入れ歯製作者である経験豊富な歯科技工士との協力によって、患者様が自信を持って笑顔を取り戻すことができます
別件ですが当院で取り扱っているミラクルデンチャーについてご興味のある患者様は、千秋の入れ歯の師匠で大阪にある中川歯科医院のhttps://miracle-denture.site/index.htmlを参照して頂けると非常にわかりやすいと思われます。
ご不明な点等ありましたら当院にお気軽にお問合せください。
金属床義歯について
金属床義歯は、保険で製作される総義歯の上あごと下あごの床部分が金属製フレームに置き換わり、歯肉色のアクリル樹脂やセラミックやレジンなどの歯を取り付けた義歯です。これらの歯は、失われた歯の位置に配置され、金属製フレームが歯肉や周囲の歯によって支持吸着されます。以下では、金属床義歯について詳しく説明します。
金属床義歯の構造と特徴
金属床義歯は、一般的にはコバルトクロム合金やチタンや白金などの金属製フレームに、歯肉色のアクリル樹脂やセラミックなどの人工歯が取り付けられています。金属製フレームは強度と耐久性が高く、保険適用の総義歯ではアクリル樹脂やプラスチックのみになりますので強度の問題で分厚くなりますが金属を使用するためかなり薄くすることができます。
また義歯を薄くすることができるメリットがあるため保険適用の総義歯と比較して話しがしやすい、違和感が少ない快適な義歯を製作できる可能性が高まります。
金属床義歯の優れた支持と安定性
金属床義歯は、金属製フレームが周囲の歯や歯肉によって支持されるため、非常に安定性と強度が高く、優れた支持や吸着をします。これにより食事や会話中に義歯がズレることなく、快適に使用することができます。
金属床義歯の審美性と熱伝導性
金属床義歯は、歯肉色のアクリル樹脂や人工歯の部分が天然の歯に似せて作られるため、審美性に大変優れています。また、金属製フレームは歯茎の下に隠れるため、外見上はほとんど目立ちません。
また金属製フレームを使用しているので熱伝導性に優れ、食事の温度に対する感覚が自然に感じるメリットがあります。
金属床義歯の耐久性とメンテナンス
金属床義歯は、金属製フレームのため強度があり耐久性も高いため、割れにくくまた変形しずらいため長期間使用することができます。
また、アクリル樹脂やセラミックなどの人工歯も耐久性があり、優れた耐摩耗性を持っています。汚れがつきにくいのでメンテナンスも比較的簡単で、義歯洗浄剤を使用して清掃し清潔さを保ち、定期的な歯科検診で、長持ちさせることができます。
金属床義歯の価格は?
金属床義歯の価格は、使用される金属や材料、歯科医院よって異なります。一般的に、金属床義歯は他のタイプの入れ歯よりも高価ですが、その耐久性や快適性を鑑みてもその価値は非常に高いと言えます。金属床義歯は一部公的な歯科医療保険の適用や医療費控除の対象となる場合もありますので、歯科医院に詳細を確認することをお勧めします。
まとめ
金属床義歯は、歯の欠損を補うための選択肢の一つであり、その優れた審美性と強度・耐久性から、多くの患者様に利用されています。歯科医師の正確な診断と適切な治療計画のもとで、歯科医師と製作者である経験豊富な歯科技工士の協力によって、患者様が快適で自然な笑顔を取り戻すことができます。
生体シリコン義歯について(コンフォート義歯)
生体シリコン義歯とは、人工的な素材であるシリコンを用いて入れ歯の内面に裏打ちされた入れ歯です。
通常の入れ歯とはなり、生体シリコン義歯は柔軟性があり、入れ歯で強く咬んだり、咬み締めたときに歯肉の負担を和らげ快適に食事をとることができる、またシリコンにクッション性を有するため歯肉に自然な感触が得られ、見た目に優れた審美性を提供します。
以下では、生体シリコン義歯について詳しく説明します。
構造と特徴
生体シリコン義歯は、シリコン製のクッション性のある柔軟な素材を使用しており、アクリル樹脂や金属フレームに裏打ちされます。柔軟性のあるシリコン素材は、口腔内の形状にフィットしやすく、自然な感触が得られます。
また、この柔軟性により、口蓋(上あごの骨)や下顎(下あご)の骨や骨隆起にも対応しやすくなっています。
快適性と安定性
生体シリコン義歯は、クッション性のある柔軟な素材が口腔内の形状(骨)によくフィットし、圧迫感や違和感を最小限に抑えます。また、しなやかな素材が歯肉に優しくフィットするため、装着中に生じる擦れや炎症を軽減します。これにより、快適な装着感と安定性が得られ、ある程度固い食物の食事ができます。
審美性
生体シリコン義歯は、柔軟な素材が自然な歯肉とよく調和し、人工歯が口腔内で自然に見えるよう設計されています。そのため、外見上は自然な見た目を実現し、周囲の歯や歯茎と調和します。また、シリコン素材の透明度が高いため、光の反射や透過性が良好で、自然な口腔環境を再現します。
メンテナンス
生体シリコン義歯のメンテナスは、メーカー指定の洗浄剤を使用し、定期的な義歯の洗浄や口腔内の清掃が主な方法です。柔軟性のある素材は、素材の特性を保つため、メーカー指定の特殊な義歯用の洗浄剤を使用して、丁寧に清潔に保つことが重要です。
また、定期的な歯科検診によって、入れ歯の状態をチェックし、必要に応じて調整や修理を行うことが大変重要となります。
生体シリコン義歯の価格は?
生体シリコン義歯は、通常の入れ歯よりも高価な場合があります。
柔軟性のある素材の採用や入れ歯とシリコンとの接着技術等、高度な技術が必要とされるため、製作には多くの手間と費用がかかります。
まとめ
生体シリコン義歯は、柔軟性のある素材によって快適性と義歯の安定性が得られ、特に口腔内の形状が変化しやすい患者様や、歯肉や骨(骨隆起)に対して敏感な患者様に適しています。
しかし、価格が高価であることや特殊なメンテナンスが必要な点を考慮する必要があります。歯科医師の正確な診断と適切な治療計画のもとで、歯科医師と優秀な歯科技工士の連携協力によって、患者様の自然な笑顔を取り戻すことができます。
総括
以上が当院で主に取り扱っている保険適用外の入れ歯(義歯)ついて説明させて頂きましたがまだ他にも取り扱っている保険適用外の入れ歯もありますが当院で取り扱いの多いまたお問い合わせが多い保険適用外の入れ歯について説明させて頂きました。
少しでも患者様が入れ歯の知識をお持ちになり、入れ歯に対しての悩みや不具合が解決できれば幸甚に存じます。
またご不明な点やお悩み事がありましたら是非当院にお気軽にお問合せ下さい。
今後共、院長・スタッフ一同宜しくお願い致します。
院長 千秋